歯医者が教える!発達障害児の仕上げ磨き。いつまで?歯磨き粉は?

こんにちは。ママさんエスコーターの高橋美穂です。

私が歯科医師であることから、こんな質問をもらいました。

仕上げ磨きについて

 

4歳の娘についてです。

 

歯磨きする際に困っていることは、

 

じっとせず暴れること

 

・口をなかなか開けないので奥歯(特に上奥歯)がかなり磨きにくいこと

 

・歯ブラシを噛むこと

 

・うがいがまだしっかり出来ないこと

 

です。

 

やはり少しずつ慣れるのを待つしかないのでしょうか?

ママさんエスコーター

あなたも、こんな悩みないでしょうか?

 

嫌がって、口を開けてくれない場合はどうしたらいい?

 

どこを、どうやって磨いたらいい?

 

仕上げ磨きって、何歳までしたらいいの?

こんな疑問がスッキリすると思います!

仕上げ磨きを嫌がる子どもをどうしていいかわからない。

もうあきらめるしかないの?と思っているあなたは、ぜひ読んでください。

 

仕上げ磨きとは

仕上げ磨きとは、

まだ自分ではうまく歯磨きができない子どもに対して、大人(親)が子どもの歯を磨いてあげること。

ですよね。

歯ブラシのあて方

歯ブラシの毛先と、歯と歯ぐきのキワ(境目)にあてて、弱い力で磨きます。

「シャカシャカ」という音がする程度の、弱い力で十分です。

乳歯1本分くらいの幅で、小刻みに磨いていきます。

頻度

毎食歯磨きをして、毎食仕上げ磨きができれば理想ですが、そんなこと現実的には無理ですよね…。

だから、夕食後、寝るまでの時間に1日1回、しっかりできればそれで十分だと思います。

体勢

仕上げ磨きの時の体勢ですが、基本、子どもにはになってもらいます

子どもとお母さんが、『立った状態で向かい合って』の状態では、口の中がよく見えません。


(娘に子ども役、息子にお母さん役をしてもらいました。)

 

写真のように、子どもの頭を、お母さん(仕上げ磨きをする人)の足の間に挟みます。

これで、頭を固定します。

仕上げ磨きを嫌がる子どもへの対応

歯磨きが好きな子の場合は、上記の内容で十分ですが…。

質問をもらった子のような場合は、お母さん一人での仕上げ磨きは困難でしょう

おそらく、歯科医院での治療でも、先生以外に数人必要になっていると思います。

『歯ブラシ』を持っていますので、無理なことをするとケガをするなど危険な場合があります。

2人以上で仕上げ磨きをするのが理想

上のような体勢で、1人の大人の足で子どもの頭を固定し、もう一人の大人が子どもの上から覆いかぶさるようにして、腕と足を固定します。

大きなバスタオルなどで、『す巻き』にする、などの方法もあります。

とにかく固定が大事です。

固定が完了してから、以下に述べる内容に気を付けて、歯磨きをしてあげて下さい。

 

口を開けてくれないときの対策

次は、口を開けてくれない場合の対策です。

お母さんの指(歯ブラシを持たない方の手)に包帯ガーゼなどを巻き付けて、

噛まれても痛くないようにします。

この指を子どもに噛ませて、それによってできた隙間から歯ブラシを入れます。

これで、『歯ブラシを噛む』ということも防ぐことができると思います。

 

磨くときの注意点

奥歯を磨くときの注意点

奥歯を磨くときは、左奥を磨くなら、右から歯ブラシを入れます。

右奥を磨くときは左から、といったようにクロスして歯ブラシを入れます。

そうすると、歯ブラシが奥まで届きます。

歯ブラシを持っていない方の手が空いている場合は、

その手の指でほっぺを引っ張ると口の中が良く見えます。

 

上の歯を磨くときの注意点

上の歯を磨くときは、痛い部分があるので、要注意です!

 

写真の矢印の「スジ」ところ、上唇小帯といいますが、この部分を歯ブラシでグイグイすると痛いので、そこは避けて下さい。

 

歯磨き粉は使う?

歯磨き粉は使わなくても、しっかり磨けていれば大丈夫です!

小さい頃は、使わないメリットの方が大きいかもしれません。

歯磨き粉が口の中で泡立つと、子どもが気持ち悪くなってすぐゆすぎたくなるし、磨いている方も口の中が良く見えません

だから、私は自分の子ども達の仕上げ磨きに歯磨き粉は使っていません。

もし使うなら、ごく少量で十分です。うがいができるようになってから、使うようにして下さい。

つまり、歯磨き粉を使わなければ、うがいをする必要もありません!(本人が気持ち悪くなければ)

 

仕上げ磨きは、いつまでする?

「〇歳になったから、もう仕上げ磨きはしてはいけない!」

ということは、ありません。

子どもが上手に磨けるようになって「もう、自分で磨くよ」と言ってきたら、仕上げ磨きはおしまいにしていいと思います。

でも、永久歯の生えだす小学生の年代は、一番虫歯になりやすい時期です。

できるだけ長く、親が仕上げ磨きをしてあげる方が、虫歯を防ぐという点では安心です。

 

年齢が上がって、仕上げ磨きをどうするか迷ったら、「過保護」と「過干渉」をもとに判断してみて下さい。

(過保護と過干渉については、無料メール講座で詳しく解説しています。)

 

「もう自分でする」と言っているのに、無理矢理仕上げ磨きをしようとしたり…。

 

磨いてと頼んできているのに、「何歳だと思ってるの?」と突き放したり…。

 

こんなことをしていると、どんどん愛情残高無料メール講座で解説しています)が減ってしまいますので、注意してくださいね。

まとめ

仕上げ磨きは1日1回、夜寝る前にしっかりできればいいと思います。

けれど、質問されたお子さんのように暴れる場合、大人が2人必要なので、毎日毎日しっかりするのは難しいと思います。

そうした場合は、

・食べ物や飲み物に気を付ける。

 

・午後は、甘いものをできるだけ控える。

 

・ダラダラ、おやつを食べることをしない。

など、「歯磨き」以外で、虫歯を予防する方法を考えていくことも必要になってきます。

けれど、できるだけご主人や家族の誰かに手伝ってもらって、しっかり仕上げ磨きしてあげてほしいなと思います。

むし歯ができてしまって、歯科医院に通うことになれば、もっと大変なことになってしまうので…。

 

今回の話は、ほんの一例です。

他に対応が必要な場合もありますので、悩まれている方は、メールLINEご相談くださいね。

ママさんエスコーター

あなたの子どもにあった、仕上げ磨きの方法を見つけていきましょう!