子どもの発達障害グレーゾーンを疑った時、まず親がするべきことは?

幼児の発達障害グレーゾーンとは?診断やチェック方法は?

「もしかして、うちの子はグレーゾーン…?」
あなたは、子どもに対してこんな思いを持ったことはありますか?

最近よく聞く発達障害という言葉。

幼稚園・保育園、小学校でも特に問題を指摘されない。
だから、発達障害ではなさそう。

でも…。親であるあなただけが感じる「?」な感覚。

そんなときに、
「うちの子、発達障害グレーゾーンなのかな?」
と思うお母さんは多いはずです。

  • グレーゾーンて何?
  • 自分の子はグレーゾーンだな、と勝手に思っている。
  • グレーゾーンかどうか、どうやってわかるの?
  • 心配になったらどこに相談したらいい?

そんな思いのあるあなたがすべきことをまとめてみました。
自己判断せず、今、正しい知識を身に付けましょう。

ママさんエスコーター

グレーゾーンについての勝手な思い込みには、要注意です!

発達障害のグレーゾーン

まずは、発達障害のグレーゾーンについて説明していきます。

<発達障害とは>
発達障害とは、生まれつきの脳の機能障害により、社会生活に困難が発生する障害の事です。
発達障害は、行動や認知の特徴(特性)によって、主にADHD(注意欠陥多動性障害)・ASD(自閉症スペクトラム)・LD(学習障害)の3つに分類されます。

発達障害は3つに分類されます。
こちらの記事を参考にしてください。

発達障害の3つの種類発達障害3つの種類「うちの子、もしかしたら・・・」その症状や特徴があったときの対応は?

グレーゾーンとは

グレーゾーン’という言葉自体の意味は、

物事の中間領域・あいまい領域の事を指す言葉。 白でも無い黒でもない曖昧な状態をグレー(灰色)と喩え、どちらとも付かない状態のことを指す。

とあります。

発達障害のグレーゾーンには、明確な定義はありませんが、発達障害でも、定型発達でもなくどちらともいえない状態です。つまり、「発達検査で診断基準を満たしていない」ことが発達障害のグレーゾーンといえます。

  • 発達検査や医師の診察を受けていない場合は、グレーゾーンとは言わない
  • 発達検査を受けたその時の状態を言う
  • 発達検査を受けたり、医療機関で子どもの様子をみた専門家から言われること

です。

なので、「うちの子、グレーゾーンかな?」という自己判断では、グレーゾーンとは言えないということを覚えておいて下さい。

ママさんエスコーター

『自称』グレーゾーンは、グレーゾーンではないです!

グレーゾーンの診断はどこで?

先ほど述べたように、発達障害のグレーゾーンは「発達検査で診断基準を満たしていない」ことです。
発達検査が受けられる場所で、専門家によって判断されます。

発達検査は、医療機関や行政機関などで受けられます。

医療機関
  • 精神科
  • 神経科
  • 児童精神科
  • 小児科
  • 内科
  • 療育センターなど
行政機関
  • 児童発達支援センター
  • 保健センター
  • 自治体の発達相談窓口など
検査の例
  • WISC-Ⅳ知能検査(ウェクスラー式知能検査)
    対象:5歳0ヶ月~16歳11ヶ月
  • 田中ビネー知能検査Ⅴ
    対象:2歳~成人
  • K-ABC知能検査
    対象:2歳6ヶ月~12歳11ヶ月
  • 新版K式発達検査2001
    対象:0歳~成人

※検査の受け方や費用・内容は、受診機関によって異なります。

ママさんエスコーター

「発達障害かな?」「グレーゾーンなのかな?」と思い悩んでいるお母さんが、すぐに医療機関を受診したり検査を受けるのは、ハードルが高いかもしれませんね。

まずは『相談する』ということから始めてみて下さい。
相談場所については、こちらを参考にして下さい。

子どもが発達障害かもしれない。相談先はどこ?療育より家庭での取り組みが大切な理由。子どもが発達障害かもしれない。相談先はどこ?療育より家庭での取り組みが大切な理由。

グレーゾーンかも?と思ったら・・・

幼稚園・保育園や小学校低学年のうちは、集団の中で目立つ行動が見られず、先生から指摘されないけれど、いつもそばにいる母親は、育てにくさを感じたり、子どもの行動に疑問を持って、医療機関を受診したり、発達検査を受けさせると、グレーゾーンと言われることがあります。

発達障害かな?グレーゾーンかな?と思っても、誰にも指摘されない場合、どうしていいかわからないお母さんは多いです。

夫やママ友に相談しても、

  • 気にし過ぎ
  • 子どもはそんなもの
  • あなたも小さい頃はそうだった

なんて言われたら、なおさら何もできません。

けれど、子どもの困りごとを見過ごしたり、対応を間違えると、子どもの自己肯定感が低くなり、二次障害(不登校、いじめ被害、引きこもり、家庭内暴力)を引き起こす可能性が高まります。

発達障害を認めない親は迷惑?見過ごされた子どもの気持ちとは?

ママさんエスコーター

相談に行くだけで、絶対に検査を受けなければいけない、突然診断が下りる、ということはありません。
子どもへの対応方法のアドバイスを受けたり、育児のヒントをもらえるチャンスですので、母親一人で悩まずに相談に行ってみましょう。

クレーゾーンのセルフチェック

あなたが子どもに「あれ?」と感じたら、まずは思いつくことをリストアップしてみましょう。子どもの状態を整理して考えることができるとともに、相談するときの役立つ材料になります。

子どもの状態を列挙していく

あなたが気になることを、どんどん箇条書きにして書き出していきましょう。
例えば・・・

  • 体が周りの子より小さい
  • 上手くくつをはけないなど、不器用な面がある
  • 言葉が少ない
  • 嫌いな食べ物が多い
  • トイレトレーニングがなかなか進まない
  • 視線が合わない

最も気になる事を2~3点挙げる

上記のように、気になるところを全て書き出した後、その中で最も気になることを2~3点挙げます。
そうすれば、相談時間が短いときでも、効率的に親としての気持を伝えられますし、自分で子どもへの対応を考えるときに、取り組むべき順番がわかります。

グレーゾーンだと診断されたら

自分の子供がグレーゾーンだと診断された時、親としてどういった対応すればいいのか不安になりますよね。
診断された時に、親の取るべき対処法についてまとめてみましたのでこちらも参考にしてください。

幼少期のグレーゾーン幼少期にグレーゾーンだと診断された時、親の取るべき対処法は?

問題行動を増やさないためにできること

子どもの行動を見て、「発達障害かも?」「グレーゾーンかも?」と感じたら、まずは子どもをよく観察して、気になる点を挙げていきましょう。
すぐに検査を受けさせられたり、突然診断が下りることはありませんので、育児のアドバイスをもらう感覚で、相談に行くことをお勧めします。

発達障害やグレーゾーンでなくても、母親の勘というのは結構正しくて、何かしら子どもが困っているサインであることが多いです。

子どもの困りごとを少なくして、毎日を過ごしやすくする。また、親であるあなたも楽しく子育てを続けていくためにも、「あれ?」と思ったら、一旦立ち止まって、子どもの状態をよく確認し、どんな対応や工夫をしていけばいいのか、相談を受けながら考えていきましょう。

どんな子でも、自己肯定感が低くなると、不登校や引きこもり、家庭内暴力などの問題行動が出てきます。くれぐれも、子どもに無理強いしたり、必要以上に厳しくしたりして、子どもの自尊心を傷つけないようにしましょう。

ママさんエスコーター

母親が1人で思いつめてしまうと、子どもにとっても毎日が辛くなってしまいます。周りの助けを得ながら、やっていきましょう。