あなたの子供は、ルールを守ることができますか?
子供がある程度成長すると、ルールを守らないことよりも、少し面倒な問題が出てきます。
それは、
「ルールを守らない友達が許せない!」
といったことです。
自分はしっかりルールを守っているからこそ、
「先生やお母さんに、あの子にも、しっかり注意してほしい!」
と思い、お母さんにうったえてきます。
気持ちはわかるけれど、
自分の子に関しては、ルールを守らない場合は厳しく言えても、友達にまでは強く言えない…。
と困ってしまいます。
ルールを守らない友達がいた場合、
「人は人、自分は自分」
「他人を多めにみる」
を子供にどう教えていったらいいのか?
悩むママへのヒントをお伝えします。
「ひとつの案」として参考にしてみてください。
ママさんエスコーター
ルールを守らない友達を許せない!
ママから送られてきた質問を紹介します。
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息子に身の回りのことを教えるために、たくさんの決まりごと、ルールを決めています。
例えば、
・家に帰ったらまずは手を洗って、おやつはその後
・くつをぬいだら、そろえる
・食べる時は、ひじをテーブルにつかない
こうしたことを何度も伝えてきました。
息子は、これらのことを「守らないといけないルール」と思って、息子なりにがんばって守っています。
ある日、友達が遊びにきました。
その友達は、玄関でくつをぬぎっぱなしにして、入ってきました。
また、出したおやつを手を洗わずに食べてしまいました。
息子は
「ダメだよ!くつをそろえて!手も洗ってないのに!」
と怒り出しました。
その時は、まあまあ。という程度で流したのですが、
友達が帰った後、息子からきつく聞かれました。
「お母さんはいつも僕には、色々言うのに、〇〇君には、なんで注意しないの!ずるい!」
ルールを守らない友達が許せない様子の息子。
私は、どう返事をすればよかったのでしょうか?
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子供の納得できない気持ちを否定しない
自分には、たくさん決まりやルールを示しているのに、他の子にはそれを注意しない。
それに対して、「どうして?」と納得できない思いは理解できますよね。
「そんなこと言わない!」と子供の気持ちを否定しても、子供はますます納得できません。
母親のあなたは、面倒だな、と感じるかもしれません。
ですが、子供が「友達をずるい!」と思うことは、自分以外の人の行動も判断できるようになっている成長の証でもあります。
子供の気持ちを否定せずに、子供にルールに関するあなたの思いを伝えていきましょう。
ママさんエスコーター
子供に伝えたい3つのこと
では、子供にはどんなことを伝えていけばいいでしょう?
「自分は守っているのに、友達は守っていない!ずるい!」
と考えられる子に対しては
・絶対に守らないといけないルールは、法律だけ
・ルールに絶対はない
・他人のルールを押し付けられない自由がある
ということを伝えてみてください。
絶対に守らないといけないルールは、法律だけ
私たちが絶対に守らないといけないことは、法律のみです。
日本に住んでいれば、日本の法律を守る必要がありますし、外国にいけば、その土地の法律を守らなければいけません。
・信号が赤のときに横断歩道を渡ろうとする
・お金を払わずに、店からお菓子を持って帰る
・誰かに暴力をふるう
こうしたことは法律違反なので、絶対にしてはいけない!と子供に伝えなければいけません。
もし友達がしているなら、あなたは注意する必要があります。
ルールに絶対はない
法律は、絶対に守らないといけないことですが、それ以外は守らなくてもいい。
ルールに絶対はない、ということを再認識しましょう。
ルールは無数にあります。
「マナー」も、独自のルールといえます。
あなたが子供に伝えているルールは、あなたと子供、あなたの家族にだけ有効なものです。
「どうして、僕は守らないといけないのに、〇〇君はいいの?」
と聞かれたら
「私は、私の責任であなたを育てていて、ルールを決めているけれど、友達は関係ないよ。」
という返事をしてもいいでしょう。
世の中、何が正しくて間違っているか。
法律に反しない限り、正解なんてないですよね?
お母さんのルールは、絶対守らないといけないことではないし、お母さんの言うことがいつも正しいわけではない。
子どもの理解度に合わせて、こんなことを少しずつ伝えていきましょう。
「そんなことをしたら、子供が言うことを聞かなくなる」
という場合は、ルールを守ることで得られるメリットと、守らないことで生じるデメリットを子供にわかるように説明してみてください。
ママさんエスコーター
他人のルールを押し付けられない自由がある
法律に反しない限り、ルールに絶対はありません。
自分の家のルールを友達が守らなくていいのと同様に、子供も友達の家のルールを守る必要はありません。
ルールやマナーを守るどうかは、本人の自由です。選択ができます。
・守ることで、良いことがある
・守らないと、嫌なことがある
こんな風に考えて、あなたも日々の生活を送っていると思います。
守らずに困っても、それは本人の責任。
みんな、自分の責任で生きています。
他人に、自分のルールを押し付けない。
他人からも、他人のルールを押し付けられない自由を持っている。
このことが他者を尊重すること、そして自分が尊重されることになる。
と私は感じています。
「友達がずるい!」
と子供が言ってきたら、友達の自由と、子供本人の自由について話し合うチャンスと思ってみてください。
ママさんエスコーター
自由と責任があるから、子供は他人に左右されずに生きていける
特性のある子や育てにくい子に、身の回りのことを教えるのには、ルールを設定することが有効です。
「帰ってきたら、すぐに手をあらう」「それがルール」「そういうもの」として、子供に社会スキルを身につけさせる。
このことは、とても大切な事です。
子供があなたの家のルールに、素直に従ってくれている間は、その方法で様々なことを教えていきましょう。
でも、心身共に子供が成長すると「自分は守っているのに、どうして友達は守らないの?ずるい!」といった気持ちになる日がおとずれます。
このことは、親にとって「説明しづらいし、困ったな…」と思ってしまいますが、自由と責任を教える良いチャンスでもあります。
このチャンスがやってきたら、
・絶対に守らないといけないルールは、法律だけ
・ルールに絶対はない、
・他人のルールを押し付けられない自由がある
という3つのことを、子供の理解度に合わせて丁寧に伝えていって下さい。
ルールも親も、絶対ではありません。
自分の選択・責任で、自分のルールを守っていけばいいんです。
まさしく、「人は人、自分は自分」です。
友達や他人に、自分のルールを押し付ける必要はありません。
そして、自分も他人に何かを押し付けられない自由を持っています。
こうした自由があるということを小さい頃から知っていれば、子供は大きくなって他人に左右されることが少なくなっていくはずです。
世の中には、色んな価値観があります。
子供が他人に左右されたり、嫉妬したりすることなく、自分の人生を歩めるように、少しずつ自由と責任について教えていってあげてください。
ママさんエスコーター