子供を心配する気持ちは、どんな親でもあります。
でも、心配のし過ぎは子供に悪影響を及ぼします。
実際、「心配されて嫌だった」と幼少期を振り返るお母さんは多いです。
発達障害の長男、ダウン症の次男を育てる田村まり先生(すまいる療育教室主催)もそのうちの一人です。
田村先生は、過剰に心配性の母、祖母に育てられ、本当に苦しい思いをしたそうです。
「親は愛があるから、心配する」というのは、本当でしょうか?
あなたが心配し続けることは、子供にとって、そして自分にとってよいことでしょうか?
じっくり読んで、今とるべき行動について知って欲しいと思います。
ママさんエスコーター
発達障害の子供を心配するのは親の愛情ではありません
不安にもなります。
特に、発達障害であったり、特性のある子なら、親の心配はより膨らみます。
けれど、覚えておいてほしいことは、「心配=愛情」ではない!ということです。
子供のことが心配で心配でたまらず、
「心配してあげているのよ」
「大切だから心配するのよ」
「親以外心配してくれないよ」
ということを子供本人に言ってしまう親もいます。
心配されている子供の気持ちを代弁するなら、その心配は
小さな親切、大きなお世話
です。
あなたが子供だった頃のことを思い出してみて下さい。
「大丈夫?お母さん心配だわ」
と言われて、良い気持ちがしたでしょうか?
田村先生のように、大人になっても親に心配され続けているあなたは、この嫌な気持ちがわかるでしょう。
田村先生
心配されすぎた子は、自己肯定感が下がります
毎日のように
「できるの?」
「大丈夫?」
「お母さん、心配」
と言う言葉をかけられている子は、
・自分はできない
・自分は大丈夫じゃない
・お母さんに許可をもらわないと
という思いが強くなります。
自信を持てず、自己肯定感も低くなってしまいます。
ママさんエスコーター
心配が絶えない親は、子供を信じられず、失敗を期待している
心配は、あなたの「子供のことを信じられない気持ち」の現れです。
例えば、こういうことです。
「言葉が少ないままだと、将来苦労しそうで心配。」
→(気持ち)この子は言葉のことで将来苦労するだろう。
「生活発表会で、みんなと一緒に歌えるか心配。」
→(気持ち)この子は、生活発表会でみんなと一緒に歌えないだろう。
「小学校に入ったら、大変な思いをしそうで心配。」
(気持ち)この子は、小学校で大変な思いをするだろう。
子供には、幸せになってほしいと思いながらも、不幸になっていく姿、失敗する様子をありありと想像してしまっているのです。
人が具体的に考えることは、現実に起きます。
詳しくは、こちらの本に書いています。
つまり、親が心配すればするほど、子供は失敗し、不幸になっていくということなのです。
心配し過ぎて疲れるよりも、子供を信じてください
本当にあなたが子供に幸せになって欲しいなら、子供を信じなければいけません。
なので、不安を感じた時は、以下のように変換してみてください。
言葉が少ないままだと将来苦労しそうで、心配。
→言葉が少なくても、他の方法でコミュニケーションをとれれば何とかなるだろう。
生活発表会で、みんなと一緒に歌えるか心配。
→きっと生活発表会では、楽しく過ごしてくれるだろう。
小学校に入ったら、大変な毎日をしそうで心配。
→小学校では楽しく過ごすだろう。何かあったら私が守ってやろう。
こうなってほしい!という様子をありありと想像してみてください。
心配に費やす時間や労力を、この作業に費やすようにして下さい。
そして、子供に
「きっとできるよ」
「○○君なら大丈夫」
「楽しんでね」
と前向きな言葉をかけてあげましょう。
心配な気持ちが大きい場合は、はじめは「言葉だけ」でもOKです。
プラスの言葉を口にしているうちに、自然に言葉の変換もうまくでき、心から前向きな気持ちになってきます。
常にこうした前向きな言葉をかけられている子供は、自分はできる!と思い込みます。
自信が芽生えます。
新しいチャレンジもできるようになり、どんどん伸びます。
親が子供を信じれば、思春期以降も支えてあげられる
どんな親でも、子供のことは心配です。
発達障害や特性のある子を持つ親なら、なおさらです。
でも過剰な心配は、子供の自己肯定感を下げます。
実は、心配とは「信じていない気持ち」から発生します。
眠れないほど不安に思い、子供が失敗する姿を想像する親もいます。
でも、そうした想像によって、本当に失敗してしまうということがあります。
想像するなら、子供がうまくいく姿を具体的に想像してみて下さい。
その上で、前向きな言葉をかけてあげましょう。
子供は、前向きな言葉によってどんどん成長していくことができます。
不安症のあなたは、はじめは不安に思いながらの声かけでも大丈夫。
次第に、言葉があなたの不安・心配を消し去ってくれます。
子供が思春期、青年期になって、親に人生を決めるような相談をしたいとき。
過剰に心配性の親には、頼ることができません。
子供の人生をサポートしてあげるためにも、心配するよりも、ぜひ子供のことを信じてあげて下さい。
ママさんエスコーター