子どもを育てていたら、不安はつきもの。
けれど、発達に凸凹のある子を育てていると、その不安を感じる頻度は多いです。
「不安で心がつぶれそう…。」
精神的に追い詰められ、育児・家事ができなくなるママもいます。
心身とも健康で過ごせるように、冷静に「不安」に向き合い、上手に付き合っていきましょう!
ママさんエスコーター
目次
発達凸凹の子を育てる親の不安
- 癇癪やパニックが落ち着かない
- トイトレが進まない
- 勉強についていけない
- 友達とのトラブルが絶えない
- 夫が子どものことをなかなか理解してくれない
こうした今現在の困りごとが「いつまで続くのか」という心配ありませんか?
そして、
- 子どもの進学、進級、進路についてどう選択すればいいのか
- 子どもの体調が悪くならないか
- 不登校や引きこもりなどの問題が起きないか
- 子どもがケガをさせた友達のママに会うと、嫌な思いをするのではないか
これから「起こるかもしれない問題」への恐怖など、未来が「わからない」「見えない」ことからくる不安もあるでしょう。
ママさんエスコーター
不安に対処しよう!と・・・その前に
今抱えている不安な思いを、紙に書き出してみましょう
- 普通級にするべきか、支援級にするべきかわからない
- トイトレが進まない
- 子どもを理解してくれる先生に出会えるか…
ここで確認してほしいことは、
あなたや子どもに関することだけが書かれているか?
です。
不安な気持ちに襲われているときは「隣の家の人」のことや「子どものクラスメイト」のことまでが気になってしまう事があります。
あなたの不安は何か、をしっかりとらえましょう。
不安への対処法
では、これから具体的な5つの対処法について説明していきます。
(1)逃げる
不安な事から逃げる。
「子どもが手を出した友達のママにあうのが不安」なら、
- 保護者会や参観日には、会わないように隠れる
- 出会ったとしても、声を掛けない。無視する
- そのママ会いそうな場所には行かない
ということです。
「逃げる」というのは、悪いイメージがあるかもしれません。
けれど、時と場合によっては、これも大切な方法です。
自分がどうしてもしんどいときは、胸を張って(?)逃げて下さい。
(2)できなくてもいい、と考える。
「子どもが勉強についていけるのか不安」なら、
- 勉強はできなくてもいいと考える
- 勉強が人生のすべてではない
- 身の回りのことができればそれでいい
ということ。
これも、「逃げ」のように思われるかもしれませんが、そうではありません。
実際、子どもが学生時代には勉強が大切、と考えていても、成長するにつれ「勉強はさほど大事でない」と感じるお母さんは多いです。
「できなくてもいい」と、一度考えてみて下さい。
視野がぐっと広くなりますよ。
(3)準備する、リスクヘッジする
「子どもが不登校にならないか不安」なら、
- 不登校にならない方法を知る
- 不登校になったあとの対応方法を知る
ということ。
また、
「新しい療育に通うけれど、それが子どもに合うのか不安」であれば、
- 今通っている療育も継続する
- 新しい療育が合っていれば、そちらだけにする
- もし、新しい療育が合わないなら、今の療育だけにしておく
というように、「もし、うまくいかなかったら…」に備えて
『もう一方はダメでも、ひとつは大丈夫』という体制にしておく方法です。
起こりうるリスクの程度を予測して、リスクに対応できる体制を取って備えることです。
この方法が、不安への根本的な解決につながります。
子どもの療育や、進学先を決める、など
何かを決定するときには、この方法で不安へ対応していきたいですね。
(4)短期的な対応を知る
不安が、瞬間的に襲ってくるとき、ないですか?
そんなときは、根本的な解決につながらなくても、
「その時をやり過ごす」ことも必要ですよね。
急に不安な気持ちになったときは、こんなことで気持ちを落ち着けて下さい。
・寝る
・運動する
・何か一つに集中する(音楽をきく、本を読む)
・利き手でない方を使う
ママさんエスコーター
呼吸法
吸うよりも、はく方に意識を持つ
- 軽く吸う
- 1・2・3・4・5・6と数える間、はく
- 1・2・3と数える間、呼吸を止める
①~③を10分くらい繰り返すと、気持ちが落ち着きます。
5秒ルール「5・4・3・2・1」で手を叩く
5秒数えた後に、パン!と手を叩いてみて下さい。
音や、手を叩くその動作自体により、気持ちが切り替わります。
(5)解釈を変える
不安な感情を抱くと、「嫌な事、悪い事が起きるのではないか」と思ってしまいます。
けれど、その後、必ずしも悪い事が起きるわけではありません。
それはそうですよね。
はじめは「子どもが手を出した友達のママに会うのが不安」と思っていても、
実際会って、話してみたら、とても良いママで、理解してもらえた。
ということもあり得ます。
不安は、必ずしも「悪い結果」だけを運んでくるものではありません。
あなたの不安への解釈を変えていきましょう。
不安の後に、良い事がおきる経験を積んでおく
不安の後には、良い事も起きる、という事実にも目を向けましょう。
そのためには、
『不安を感じたあと、上手くいった経験』
が必要になってきます。
例えば、家庭内なら、
子どもの世話に手をとられて、家事がうまくできない不安
→ 夫の協力度が高くなり、夫婦関係が良くなった
仕事であれば、
自分の不得意な仕事を任されて上手くできるか不安
→ 自分のできることが増えた(時給が上がった)
不安を感じた後に起きた、良い事を意識して生活してみて下さい。
「不安に思っていたけれど、実は○○でよかった」なんてことを、意外に多く経験しているものです。
ピンチはチャンスではない!
「ピンチはチャンス」
「ピンチを生かしてチャンスにしよう」
という言葉を聞いたことがあると思います。
が、実はこれ違うんですよね。
ピンチの後に「しか」チャンスは来ない
のです!
・財布をなくしてピンチ!
→財布をなくしたことで、「管理の仕方」を見直すことができ、モノを大切に扱えるようになった。
母子手帳など2つとないものの管理方法も確立できた。
・旅先で道に迷ってしまってピンチ!
→ガイドブックには載っていない店を発見したり、地元の人とコミュニケーションをとるきっかけになった
こんな風に、何か予測もしていない良い事が起きるのは、ピンチのあと「だけ」なんです。
だから、あなたも子どものことでピンチ!と思ったら、
「この後、どんな良い事が起きるんだろう?」
という楽しい気持ちも持ってほしいです。
不安は決して悪いものではない
ここまで、不安への対処法についてお伝えしてきましたが、そもそも不安は悪いものではありません。
不安は、先に起きる危険を察知して、それによる被害を最小限にとどめるために、必要な感情です。
もし、不安という感情がなければ、行動にブレーキがかからず、大変なことになってしまいます。
不安と安心は、車の両輪のようなもの。
どちらもがバランスよくあることで、コントロールが効いた状態で前に進むことができます。
「キラキラしたママは、こんな不安な思いしていないだろうな」
なんて思うかもしれませんが、誰しも不安はあります。
どれだけ優秀な子どもを持っている親でも、どれだけお金持ちでも、みんな不安を感じています。
ゼロにしよう!なんて無駄な努力はせず、不安と安心のバランスをとっていけるようにしていきましょう。
まとめ
子どもを育てていると、しかも発達に凸凹のある子を育てていると、不安は次から次に押し寄せてきます。
不安の原因は、未来が見えないこと、わからないこと。
不安に対して、誰もが「どうにかしたい!」と思います。
まずは不安を書き出して、「あなたの不安」が何かを自覚して下さい。
そして、その不安に対して、
- 逃げる
- できなくてもいいと考える
- 準備する
- 短期的な対応を知る
- 解釈を変える
のいづれかの対処をしていきましょう。
不安は、あまり良いイメージがありませんが、持っていてダメな感情ではありません。
必要なものです。
不安と安心。バランスよく持っておくのが、人生を歩んでいくうえで大切です。
覚えておいて欲しい事は、その気持ちにフタをしようとしないこと。
こんな気持ちになってはいけない!と否定しても、エネルギーが消費されるだけです。
あなたの大事なエネルギーは、育児・家事に向けましょう。
他のママや、不安のなさそうな人がうらやましく思えるかもしれませんが、どんな人でも不安はあります。
どれだけ優秀な子どもがいる親も、どれだけお金を持っている人でも不安は感じています。
たとえ目の前の不安がなくなったとしても、また新たな不安は訪れます。
不安をゼロにしよう!とは思わず、不安と「付き合う」方法を身につけて、心身とも健康で子育てをしていきましょう。
ママさんエスコーター