子育てって、大変!
みんなそうなのですが、発達障害の子の子育ては、また違った大変さがあります。
・みんな子育ては大変っていうけど、他のママは余裕があるように思える。
・今は『我慢』という精神力だけで耐えている状態。
・周りの心無い言葉に傷ついている。
・心だけじゃなく、いつか体も倒れてしまいそう。
・子どものことで、夫と意見が合わないことが増えてきて、不安に思っている。
・子どものことは心配だけれど、まずどうしていいかわからない。
・言う事を聞かない我が子に、いつも大声を出して怒ってばかりいる。
こんなあなたは、ぜひ読んで欲しい!
周り子育てとあなたの子育ての違い、このまま我慢だけで突き通すとどうなってしまうのか、わかってきます。
そして、大変な思いをしているあなたが、今すぐできることがわかります。
ママさんエスコーター
発達障害の子の育てにくさ、大変さとは?
発達障害でなくても、子育ては大変です。
生まれたばかりの赤ちゃんは、どの子もよく泣くし、寝かしつけに苦労するお母さんは多いです。
寝られない毎日が続いて、まさしく‘ヘトヘト’になります。
小さい子でも何となくわかってくれる
赤ちゃんのお世話は大変ですが、6カ月、1歳を過ぎるとお母さんの負担は減ってきます。
まだまだ会話なんてできない子も、何となくお母さんの表情を見て、感じてくれます。
友達におもちゃをぶつけようとするなど、本当に危険な場合に、
「ダメ!」
「やめなさい!」
とお母さんが必死に言えば、一瞬ピタっと止まります。
あんなに小さいのに、お母さんの「怒っている雰囲気」を読み取って、大人しくする瞬間があるのを、ママ友の子どもや甥っ子、姪っ子を見て驚くのです。
我が子は、いつまでも…
それなのに、我が子はひと時も止まらない。
特に幼少期、「多動な子」は、お母さんを悩ませます。
周りのママは、子どもが幼稚園に通ったり小学校に入ると、「ああ、楽になった。」と言い出します。
今まで、四六時中子どもと一緒だった生活から、少し自分の時間が持てるからでしょう。
けれど自分は、先生から
「○○君、~ができません」
「お友達を叩いてしまいました」
「忘れ物が多すぎます」
毎日のように頭の痛い報告を聞くことになり、悩みが増えます。
全然楽にはなりません。
周りのママと自分との差を感じる
周りのママは余裕が出たから、とパートを始めます。
自分はそんなことできません。
朝だって、子どもの支度をまだまだ手伝ってあげなければいけないし、場合によっては学校まで付き添って行かなければいけないこともあります。
日中、いつ学校から電話がかかってくるかわからないのに、働きに出ることなんてできません。
周りと自分の差をどんどん感じます。
他のママがキラキラしてみえて、自分が切なくなってきます。
「子育ては大変」
これはみんなそうです。
けれど、発達障害や特性のある子は、親の気の休まるひとときを与えてくれない。
いつまでたっても、楽にならない。先が見えない。
自分だけ周りのママから取り残されているように感じてしまいます。
ママさんエスコーター
発達障害の子育てには、育児ノイローゼやうつになる可能性がある
自分の子に「何か違う?」と感じながらも、日々の育児や家事はやっていかなければいけません。
そんな中、やはりうまくいかないことが多く出てきます。
強すぎるこだわり
出掛けるときに、タンスの中からとってきた服に着替えさせようとしても、拒否する。
どうしてもあの 『お気に入りのTシャツ』じゃないとイヤ!と強いこだわりが出る。
「あれは、今洗濯しているから、今日は着られないよ。」
と、どれだけ説明しても通じない。
最後は、嫌だ!嫌だ!とパニックを起こして、予定していたお出かけをキャンセルすることになった、なんてことも起きます。
自分は毎日必死にやっているのに、何もかもうまくいかない!と思ってしまいます。
周りからの冷たい言葉
それに追い打ちをかけるように
・ちゃんとしつけしてるの?
・この子は預かれない
・母親なんだから、しっかりしなさいよ
自分の母親(子どもにとっての祖母)からも、傷つく言葉を受けます。
「なんで、できないの?」
「ちゃんとしなさい!」
「○○ちゃんは、もうできるのよ!」
こんな風に毎日、毎日言い聞かせてばかりで、子どもがかわいくなくなってきます。
親としての自信も持てなくなってきます。
一人でがんばる母親はどんどん追い詰められる
誰かの言葉に傷ついたり、子どものこだわりやパニックに一人で奮闘。
学校からの呼び出しで、いつも謝ってばかりの毎日を過ごすストレスが、「うつ」や「育児のイノーゼ」の原因にもなります。
「この先、この子も自分もどうしたらいいんだろう」という不安も抱えてしまいます。
ママさんエスコーター
夫婦の協力が絶対!意見の違いで離婚の危機も!?
発達障害や特性のある子の子育てをしていく中で、「夫婦関係」はとても重要なものになってきます。
母親がストレスや悩みを抱えている時に、夫が協力してくれれば、大きな救い、助けになります。しかし一方で、理解がなく、母親を責めるような言動をする夫なら、「離婚」という事態になってしまう場合も少なくありません。
離婚の道を選んだ夫婦も…
息子のケンタ君(仮名6歳)にASDの診断が下りたA子さん。
A子さんはこだわりやパニックを起こすケンタ君に、辛抱強く対応していました。
先生と相談するために、学校に行くこともしばしば。
けれど、「やはり一人では辛いので、夫がいるときはケンタ君の対応を手伝って欲しい。」と思っていました。
そんな思いのA子さんとは裏腹に、
「わがままを許してるからダメなんだ!言ってわからなければ、こうしたらいい!」
と夫はケンタ君に手をあげるように…。
A子さんは、夫にケンタ君の特性について何度も説明しましたが、一向に理解を示してくれず、協力もしてくれませんでした。
夫婦の関係はどんどん冷めていきました。
A子さんは、夫の暴言や暴力から子どもを守るため、離婚の道を選びました。
夫婦の考えのズレによる離婚率の高さ
母親は、子どもを支援学校に入れたいと思っていても、父親は体裁を考えて、通常の小学校に通わせたいと思う。
こうした考えのズレから、夫婦の関係に亀裂が入る。
母親が子どものことばかり考えているから、と父親が不倫をして、離婚。
など、子どもが発達障害である場合、夫婦の離婚率が高いと言われています。
一人で悩まずに、公的機関に相談してみよう
子どものことで悩みがあったら、一番気軽にできるのは、ネットで検索することかもしれません。
参考になることが書いてあるなら、それを生活に取り入れて毎日を楽にして欲しいです。
でも、やっぱりネットにも育児書にも「自分の子」については書いていません。
だから、まずは公的機関に相談してみましょう。
「療育」を受けるには、申し込んでから実際に受けられるまで、かなり時間がかかります。
ですで、市の子育て相談や保健センターに電話してみて下さい。
(相談・療育については、以下を読んでみて下さい。)


相談すると、色々聞かれてしまう??
相談機関に連絡をとることはとても勇気のいることです。
相談機関に電話をしたら、色々聞かれて、子どものことも自分の事も否定されるんじゃないか?
言いたくないことまで言わされるんじゃないか?
あなたはそんな風に思っているのかもしれません。
けれど、多くの場合、相談員の方は対応に慣れておられますし、プライバシーにも配慮していただけます。
そして、地域の相談センターに相談しただけで、「診断」が下りることもありません。
そこは安心してほしいと思います。
相談すれば、きっとあなたが今知らない情報が得られます。
電話する勇気がない
そうは言っても、やっぱり地域の相談センターに電話できないあなた。
そんなあなたは、私に連絡して下さい!
私だったら、あなたのことを詮索することはありません。
目の前の悩みについて、全力でアドバイスします。やるべきことを伝えます。
そうして、あなたには、『自分の子について伝える練習』をしていってほしいと思います。
私に連絡をくれたお母さんのその後
実際、私に連絡をくれたのち、子どもを検査に連れて行けるようになったお母さんもいます。
このお母さんは、3歳(当時)の男の子を育てていて、保育園の先生からも毎日のように色んなことを指摘されながらも、どうしても「検査に行く」勇気が出せませんでした。
私は、困りごとがあるたび相談にのっていて、保育園の先生に言うべき事、家でするべき事を淡々と伝えていきました。
そんな日々を過ごすなかで、ある日
「発達検査を受けてみます!」
という連絡をいただきました。
検査の後、療育につながって、今は色んな人の協力を得ながら子育てを頑張っています。
ママさんエスコーター
限界を迎える前に、接し方を変えてみて
発達障害や特性のある子を育てていると、こだわりやかんしゃく・パニックなどで、親は疲弊します。
精神的に限界を迎えてしまい、うつを発症することもあります。
そんな限界を迎える前に、まずは毎日の子どもへの接し方を変えてみましょう。
あなたの子どもが発達障害であっても、なくても、子どもに合った接し方をすることが大事です。
言っても聞かない場合の対応
言っても聞かない!
あなたが子どもに対してこう思うなら、「言う」以外の方法を考える必要があります。
・「すること表」を作る
・写真や絵を使う
・タイムタイマーを使う
「言う」のではなく、「見せる」というアプローチをしてみましょう。
耳で「聞く」よりも絵や文字で「見る」ほうが、理解の早い子は多いです。
子どもが聞いてくれるタイミングは?
話しかけるタイミングを工夫してみましょう。
子どもがテレビに夢中になっているときに話しかけても、子どもはこちらを向いてくれません。
CMになったとき、番組が終わったときなど、子どもの意識がテレビから一瞬それたときに声をかけてみましょう。
子どもへの話しかけ方のコツは?
あなたが遠くから話しかけていても、子どもは自分のことを言われているか気づけません。
何か言いたいときは、子どもの近くに行って、子どもの視界に入る。
触覚過敏で触られることが苦手でなければ、肩を「トントン」として、より注意を惹きつけてから声をかけてもいいでしょう。
あなたの子どもに合った方法は、これ以外にも、もっと多くあるでしょう。
あなたが少し工夫し、手間をかけることで、子どもの行動は変わってきます。
子どもの行動が変われば、あなたの精神的余裕もでてくるはずです。
ママさんエスコーター
まとめ
発達障害の子の子育ては、やはり大変です。
母親が子育てを担当している家庭が多いでしょうから、その場合、母親の心身の負担はかなり大きいです。
発達障害や特性への理解は、まだまだ進んでおらず、誤解を受けたり、心無い言葉に傷つくことも多くあるでしょう。
そんなときは、夫婦力を合わせて乗り越えていきたいものです。
そして親だけで抱え込まず、相談をすることが大事です。
地域によって内容は異なると思いますが、療育などのサポートは必ずあります。
実際の支援を受けるまで時間がかかることもありますので、まずは相談をしてみましょう。
きっと、あなたの子どもにとって有益な情報を得られるはずです。
子どもが発達障害かもしれない。相談先はどこ?療育より家庭での取り組みが大切な理由。
また、家での子どもへの対応を少し工夫するだけで、子どもの行動は変わります。
地味で、即効性のない方法だとしても、コツコツ続けていけば成果のでてくるものもあります。
子どもの行動に振り回されて、あなたの精神が限界を迎える前に、子どもへの対応を変えていきましょう。
ママさんエスコーター
一緒にがんばっていきましょう!